2021.03.17
毎日の給食に出てくる魚を園へ届けてくれる魚屋さんに4歳児・5歳児クラスの子ども達は親しみを抱き、挨拶したり、縄跳びを見てもらったりしています。そんな魚屋さんを園に招き、普段切り身で食べているサゴシの1尾まるごとを見せていただいたり、切り身の形になるまで調理するところを見せてもらったり、魚の体や魚の生態を教えてもらったりするお魚プロジェクトを実施しました。
魚屋さん(以下、斉藤さん)から、魚には『速く泳ぐためにヒレがあること』、『自分より小さな魚を食べるために歯があること』、『水の中で息をするためにエラがあること』を教えてもらい、その後、子ども達は1尾まるごとをじっくりと観察しました。斉藤さんに魚の口を開けてもらい「歯がギザギザだよ。ベロもあるよ」、「ここ(エラ)からいらない水を出すんだよ」などと教えてもらいながら、子ども達は実際に体を触ってみたり、ウロコを確かめてみたり、エラを開けてみたり、臭ってみたりして興味深く観察しました。ウロコは、サゴシとタイを比較して、硬さや厚さを比べました。
サゴシの 調理では、頭を落とし、背骨に沿って包丁を入れておろし、小さな骨を抜いて切り身の状態にしていくようすをどの子も真剣な眼差しで見ていました。先ほどまで1尾そのままの姿だったのが、頭と身と骨に分かれていくことに驚いた子もいましたよ。骨は「皆にもある背骨だよ」と教えてもらうと、皆自分の背骨を触って確かめるなど、自分の体にも興味がつながったようです。
サゴシは、「サゴシ→ナギ→サワラ」の順に大きくなるに連れて名前が変わる出世魚であることや、瀬戸内海で卵を産む魚であること、海の水が冷たい時期(12月~3月上旬)が脂を蓄えて美味しい時期=旬を教えてもらいました。
その後の質問タイムでは、子ども達からたくさんの質問がでて、魚の体のこと、生態のことなどにぐっと関心が深まったようです。また、『魚屋』という職業についての質問も出ていました。
最後に、斉藤さんから「漁師さんが捕まえたお魚はもう海を泳ぐことができないから、皆“ありがとう”の気持ちで“いただきます”をして、美味しく食べてあげてね」とメッセージをいただきました子ども達。 給食では、心を込めて「いただきます」の挨拶をし、サゴシのレモン風味焼きを「美味しいね!」「ここに骨があったんだね」 などと口にしながらいただきました。
魚の命をいただいていることへの感謝、自分たちの食を支えてくれている人々への感謝を子どもたちなりに感じてもらえたのではないかと思います。斉藤様、ありがとうございました。これからも鮮度の高い美味しいお魚をお願いします。
注)今回使用したサゴシは食品衛星の観点から給食には使用しておりません。