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2021.02.05

卒業制作(土と火が織りなす芸術)

1月22日に土粘土で思い思いに作品作りを楽しんだ子ども達。そして2月3日(立春)の日、いよいよその作品に命を吹き込むべく野焼きを行いました。講師の先生はもちろん陶芸家の十河隆史先生です。

子ども達はこの日を迎えるまでにひらた旭川荘まで燃やす燃料となる枝を取りにいったり、野焼きした作品の焼き色について話し合ったりして期待を膨らませてきました。当日、十河先生が自宅の窯で素焼きしてくださり、茶色だったはずの作品が淡いピンク色に変わっていることに驚く子ども達。ブロックで組んだ窯にもみ殻を敷き詰め、その上に優しく作品を置きます。最後に先生が「これから魔法の粉をかけるよ」と緑色の銅紛をかけ、その上に松葉や木材を置いて仕込みは終了、いよいよ点火です。

パチパチと音を立て勢いよく燃える炎を見て「火が点いた!」「火の中で(作品は)どうなっているのな?」「美味しそうな匂いがする」「キャンプみたい!」と大興奮の子ども、静かに炎を見つめる子、皆がそれぞれに感じながら見守りました。すると、どこからともなく『♪たきび』の歌が流れてきていつの間にか皆で大合唱…炎を囲んで皆で手を繋ぎ、歌をうたいながら完成を待ちました。

待つこと約1時間30分…用意した木が全て燃えて、残った白い灰の中から発掘するように作品を取り出し、冷やして子どもに手渡すと「私の作品、青っぽくなっている」「黒いけど光っている」「赤と白が混ざってる」など、火の魔法によってさらに味わいや面白みを増した作品をじっくりと鑑賞する姿が多く見られました。

十河先生も作品を渡した時の子ども達の笑顔を見て『よかった』と心から安堵しましたと言われていました。はじめての試みということで、先生には事前の打ち合わせにから素焼き、そして準備物もその殆どを用意していただきました。園外の方の力を借りて、子ども達の造形活動の可能性が大きく広がったように思います。十河先生、夏の土粘土遊び~卒業制作まで本当にありがとうございました。

十河隆先生HP  https://t-pottery.com/about/

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