2025.05.28
5月も終盤、子ども達は朝から園庭のすみっこでダンゴムシを探したり、笹ヶ瀬川や園庭に咲いているお花で色水を作って遊んだりしています。
また、園内の環境として、園の先生が休日にカタツムリやオタマジャクシを捕まえて持ってきてくれたり、笹ヶ瀬川にいたカナヘビを飼っていたりして、園内はさながら小動物の王国のようです。
他にも、保護者の方が「お部屋に飾ってもらえたら…」と綺麗な花束を持ってきてくださったり、先日、地域の方と「今、子どもたちがすごく植物を使った色水の色や匂いに興味があって盛り上がっているんですよ!」とお話をしていたら「これ、よかったらどうぞ」と美しいピンク色のバラと花びらをたくさんくださいました。子ども達も自然と「ありがとう!」とお礼をいい、「トゲがあるけどいい匂い!」と大喜びで、バラの色水や匂い袋を作って楽しみました。
この時期になると、近くの公園で子ども達がまっさきに探しているのは『オオバコ』。見つけるとすぐに近くのお友だちと草相撲がはじまります。また、ヤエムグラを見つけたラッキーな子は服にくっつけて「どぉ?(オシャレでしょ)」と嬉しそうに聞いてきたりします。
園の内外でダンゴムシやカタツムリは子ども達にとっては愛すべき小動物であり、友達であり、パートナーです。どのクラスにも必ずといっていいほどいて、子ども達と迷路遊びや綱渡りを楽しんでいます。
我々大人は、身近な小さな生き物に対して子どもが興味をもった時にその生き物の特性を(知識として)教えようとしたり、(図鑑などを使って)調べ学習をさせたいとついつい考えてしまいます。それ自体が悪いこととは当然思いませんが、時にバランスが大事かも…と感じることがあります。
保育現場の中で子ども達を観察していると、彼らは小動物を教材としては見ておらず、同一の命ある存在として接していることに気付かされます。そして、植物も同様に「大きくなってね」と語りかけながら水やりをしている場面に間々出会います。
写真家の小西貴士さんの著書「チキュウニ ウマレテキタ」の中で「だれかさんいなりきって見渡してみると世界はいつも新しく見えた」という言葉があります。子ども達は常にだれかさんになりきって世界を見渡し、目の前や手の中に小さな命を感じて、表現しようとしていることを日々の中で改めて感じる今日この頃です。