2024.04.27
4月27日、今年度の新しい試みとして、園の保育者を対象に自然体験リーダー養成講座(全5回)を開講しました。これは、園保育の柱の一つである自然体験をより深化させよう!特定の保育者だけでなく、より多くの保育者が自然体験の価値を学ぼう!そして地域にある身近な自然を用いた自然体験リーダーを目指そう!という思いから生まれた園内研修です。
講師は、まんまる園にとっては馴染みの深い山田哲弘先生(環境学習プラザ アスエコ所長)です。はじめに山田先生から『奇跡の星 地球』の話や環境問題、地球温暖化の話などをしていただきました。その中で、環境問題の3つの解決法、①規制 ②技術革新 ③教育が示され、問題が起きる前にできることは③教育だけであること、また、中でも幼児期の段階からの環境教育がとても大切であることを学びました。
次に、園の自然体験を中心的に担っている保育者から、開園以来継続して行っている 『笹ヶ瀬川プロジェクト』の年齢別の目的やそれを達成するための具体例、また、実践者として気を付けているポイントを写真等を交えて発表してもらいました。普段当たり前のように行っている自然体験ですが、園の保育者が実践者本人からじっくりとその内容や目的について聞く機会はこれまで意外となかったように思います。
ここで座学は一旦終了となり、今度は皆で笹ヶ瀬川へ。ワンダーパワーを使ってスイバを味わったり(美味しいスイバの見分け方)、虫メガネで色々なもの(植物や生き物)を見たり感じたり、皆で草笛を鳴らして遊んだりしました。フィールドでは新人も中堅もベテランもなく、全員が幼少期に戻って無心になって遊び、『心が動く』楽しさをを共有しました。時間となり、山田先生が「そろそろ帰りましょう~」といっても中々帰らない、というか聞こえていない人も複数いたりして、そういう点でも子ども理解が一層深まったようです。(笑)
園に帰ってきてからは皆で振り返り…。笹ヶ瀬川で発見した生き物を発表し合い、30分程で計20種類も発見したことを知り、驚きました。最後に、山田先生から参加した保育者に『自然体験5つの極意』をご伝授いただき、記念すべき第1回目は大成功のうちに終えました。
我々は、自然や自然体験に対する漠然としたイメージとして、自然は大切、自然は子どもの感受性を育てる上で有効、幼児期こそ自然体験は必要…こうした意見や認識はおそらくある程度共通していると思います。しかし、人間と同じように『地球も生きている』という感覚についてはどうでしょうか。
今回の講座をとおして、園の自然体験の目的は『子ども達に心の原風景を持ってもらいたい』に変わりはありませんが、その先の大きな目的に『奇跡の星 地球を守る意識の基礎を育成する』を付加すべきではないか、と個人的に感じる機会になりました。これからも四季を感じる笹ヶ瀬川で豊かな自然体験を楽しんでいきたいと思います。
山田哲弘先生、貴重な学びの機会をありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。