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2024.04.27

季節の草木染め(春)

4月26日、5歳児が家庭や給食室から持ち寄ったタマネギの皮を使って春の染めを行いました。園では季節毎に身近な草木を使った草木染めを行い(春はタマネギやヨモギ、夏は藍、秋はドングリやセイタカアワダチソウなど)、季節のやさしい色合いを楽しんでいます。

まずは、布に絞り(模様)を入れる作業からスタート。今回使用した生地は、いつも使っている綿ローン(ハンカチに用いる生地)ではなく、シーチング(バンダナ)にしました。シーチングは一般にはシーツや枕カバーなどの寝具に使われる生地で、綿ローンより厚手なので、簡単に天然染料ならではの染めの面白さを楽しむことができます。

早速子ども達は、55センチ角のバンダナを畳んだり、括ったり、ビー玉を使って模様を考えたりしながら、好きな絞りを作りました。その後、園庭に出て鍋に入った赤とも茶色とも違う天然染料の色と匂いに驚く子ども達。どうやらタマネギの皮=橙と想像していたようで、その色と強烈な匂いに興味津々のようでした。

さて、いよいよ染めの作業です。まずはムラにならないようにバンダナ全体を水に浸してよく絞ります。その後、染料がたっぷり入った大きな鍋に布を投入して染め→媒染液に浸けて色止め→絞りを解く順でします。

ここでトラブル発生!ビー玉を括っていたゴムが染料の熱で溶けて切れてしまい、絞りが解けてしまいました。そこで、対象の子ども達と相談して無地の黄色に絞りを重ねることに…。相談の末、最も模様が出やすい畳絞りを重ねることになり、デザインや線の太さは子ども達が考えました。しかしながら、職員もタマネギの皮で重ね染めをした経験はなく、正直上手くいくかどうか不安でした。ともあれ、子ども達の期待は大きく、後には引けません。濃度をできるだけ上げて染めた結果…

地色の黄色と橙のコントラストが美しい模様が表れて、その意外な?想定外な?不思議さに子ども達も大満足!トラブルをマイナスに捉えるのではなく、新しい発見が生まれるきっかけとしてチャレンジした実り多い実践となりました。

完成したバンダナは2つとして同じものはなく、唯一無二のものばかり…いろんな色、いろんな模様、その全てが子ども達の個性そのものです。そして、自分で考え、作った作品と経験は『モノを大切にする』心の育成にも繋がります。春色に美しく染まったバンダナ…どうか大切に使ってくださいね。

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