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2024.02.19

野焼き(土粘土遊び)

2月15日(木)、園庭で土粘土の野焼きをしました。は、2月1日(木)に子ども達が今年度2回目の土粘土遊びの時に作った卒業制作です。今回も事前に講師の十河隆史先生(https://t-pottery.com/)に工房で素焼きしていただいた作品を、当日園に持ってきていただきました。

久しぶりに対面する作品に子ども達も愛着がわいていたのかとても嬉しそう…。また、土色(濃いグレー)だったはずの作品が、いつの間にか明るいテラコッタ色に変化していることにもビックリ!早速自分の作品を手に取って質感の違いも楽しみながら再会を喜びました。

十河先生のお話の後、園庭に設置した即席の窯を使った野焼き体験がスタート。今回はこれまでとは少し異なり、ブロックで囲った窯の中に網を敷き、その上に大量の燻した炭を配置して粘土を焼くという方法で行いました。講師の十河先生には、一度きりの野焼き体験が、子ども達にとってまずは安全で、感動できて、且つ失敗のリスクの少ない方法を毎回模索していただき、感謝しかありません。

早速、燻した炭の中に作品を投入。すると、空気がよく抜ける所は色が付きにくく、空間が密閉されて空気の抜けが悪い所は黒く色付くことが判明。道理さえ分かってしまえばある程度はコントロールもできます。毛布をかけるように炭を配置したり、子ども達も用意した木の枝を投入したりして野焼きに参加しました。

窯に入れること約3~5分、いい感じに焼けた作品をゆっくりと取り出し、割れるのを防ぐため、一旦もみ殻の中へ入れて徐々に温度を下げた後、水の中に浸けて作品は完成です。とはいえ、素手で触るにはまだ熱いので、しばらく風にあてて冷ましていると、その間も作品は表情を変え、色が明るく変化します。土と炎が織りなす手品のような不思議体験…。子ども達は土色→テラコッタ色→焼け色と、同じ作品から、色や質感の変化を原体験を通して感じることができました。

今回は、日頃の保育活動の中で子どもが作りたい作品のテーマを各々がじっくりと考え、たっぷりと時間をかけて粘土と向き合いながら作品を丁寧に作り上げ、最後に『炎』という自然の力を借りて、意外性の中にも個性がキラリと光る素敵な作品が完成しました。子ども達もよほど嬉しかったのか、気が付くと自ら年下のクラスに作品紹介に行っていました。

園では季節の植物を使った草木染めや栽培体験からの食育、身近な環境を使った自然体験など、できるだけ子ども達が直接体験できること、そして『本物に触れること』を大切に保育活動を計画・実施し、土粘土遊びもその一つとして園の保育にしっかりと根付くことが叶いました。今後も、土と炎を使った保育活動から子ども達のセンス・オブ・ワンダーの感性を豊かに育んでいきたいと思います。十河隆史先生、ありがとうございました。

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