2023.02.07
少し前の話になりますが、5歳児クラス(年長児)の子ども達がずっと作ってみたい!と渇望していた草餅作りを行いました。個人的な話になりますが、かくいう私も幼少期に祖母とよくヨモギを摘みに行き、草餅づくりに親しんだ記憶があります。
季節は冬ですが、いつもの散歩道に出かけてみると青々としたヨモギを発見!「よもぎ餅食べたい!つくりたい!」この一年、ヨモギを使って色々なクッキングを楽しんできた子ども達にとってヨモギは一番身近な植物かもしれません。「ふわふわしてやわらかいものがいいな」ある子どもの言葉をきっかけに、みんなで嗅覚と視覚、触覚のワンダーパワーを使ってやわらかそうなものを集めました。
園に帰ってきた後、収穫したヨモギを園で下茹でします。「わーヨモギ茶の匂いがしてきた!」春に味わった、香りを思い出したようです。
下茹でしたヨモギはもち米と一緒に蒸され、室内はお米の甘い香りとヨモギの香りいっぱいになり、子ども達の食欲をそそります。さぁ、お待ちかね”餅つき”の時間!「(機械の中で)お米とお米がくっついてきたよ。」「ヨモギ色になってきた!」形状や色が変化していくようすに驚きっぱなしの子ども達。
そして、ようやく皆で一緒にいただきまーす!「やわらかーい」「おいしい!苦手なお餅が食べれた!」「ヨモギのいいかおり~」何もつけずに味わうと、もち米やヨモギ本来の甘みや香りがしっかり感じられたようでした。
園では食育とともに、伝統行事(食)や文化をとても大切にしています。この数年、伝統的に行ってきた(臼と杵での)餅つきが昨今の状況で中々出来ずにいました。しかし形態を変えて、機械を使っての餅つきという体験から出来立てを味わったり、伝統に触れられたこと、そして何より子ども達の声で”草餅作り”ができたことを嬉しく思います。
ヨモギ茶に始まり、ヨモギパン、そして今回の草餅作りを通して、身近にある植物が自分達の生活に昔から根付いていることを実感した子ども達。卒業まであと2ヵ月。まだまだ彼らとの楽しい食育体験は続きます…。