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2022.09.17

親子藍染め体験

9月17日(土)、台風が接近している最中ではありますが、園で毎年行っている夏のお楽しみ行事『親子藍染め体験』を実施しました。

この体験は岡山県倉敷市児島の高城染工様にご協力いただいて、染工場でインド藍を特別に生成していただき、それを園に持ち込んで、子ども達が親子で協力してとっておきのTシャツを作るというジーンズの町岡山(Kojima)ならではの地域性を活かした取組みです。

まず、はじめにTシャツのデザイン。子ども達は自分の好みの太さのチューブを選んで、保護者の方に手伝ってもらいながら絞りに挑戦。絞りは固く絞らないと染めの最中に染料が中に入ってきてしまうので、力いっぱい布を引っ張ります。

次に、園庭に移動して染め。『藍は生きているんだよ』ということを子どもたちに繰り返し語りかけ、優しく、丁寧に染めることを伝えます。その後、多くの子ども達はその独特の匂いに気付き、驚き、嗅ぎ、悶絶します。(しかし、この匂いこそが子ども達が何年経ってもこの活動を忘れない大きな要因となっているようです)

「くさ~い!」独独の匂いに思わず顔が歪む

藍は、染料の中で色素が付着し、空気中の酸素に反応(酸化還元)して色の変化が起こります。具体的には、染料の中では布は黄色→持ち上げて絞ると緑色→流水で洗うと藍色という具合に変化し、その過程で熱も薬品も加えません。この藍の持つ簡易さと安全性、そして不思議さこそ、園で藍染めを取り入れた最大の理由です。子ども達は美しい藍色に心を躍らせながら、匂いにも慣れて、染めを夢中になって楽しみました。そして、作業を繰り返すこと2回…いよいよ絞りを解いてみると絞りの美しい模様が表れて、驚きと感動の声があがりました。

そして、最後に素敵なエピソードを紹介。この男の子は卒業児ですが、園児の時に染めたTシャツの色が薄くなったので、その染め直しと、サイズも小さくなったので新しいTシャツをもう1度染めさせてほしいと願い出てくれました。何でも安く手に入れることができる現代…手間をかけて日用品を自分で作る経験は「モノを大切にする」心の育成につながり、将来のサスティナブルな社会(持続可能な社会)の実現にもつながっていくかもしれませんね。

園では、藍染め体験をとおして、こうした心持ちを持った子どもが一人でも多く地域から巣立っていってくれることを願いつつ、これからも活動を継続していきたいと思います。ご協力くださった保護者の皆様、高城染工の角南様、ありがとうございました。

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