2025.10.11
10月9日(木)、4歳児クラスの子ども達が園で栽培している徳島の藍の葉を使って生葉染め体験をしました。とはいっても今回は自分たちで育てた藍ではなく、姉妹園の御南認定こども園で育ててもらっている藍(タデ科)を使用させていただきました。(詳細は9月2日の御南認定こども園のブログを参照ください)
今回の生葉染めをずっと楽しみにしていた子ども達。まんまる園でも藍は少量ですが栽培しているので、ある程度植物としての『藍』のイメージは持っていたようです。園を出発して歩くこと10分…御南認定こども園に到着。4歳児は園外に出る機会も多いせいか、随分自分たちで気を付けて安全に道路を歩けるようになったように思います。
園に到着すると、丁度5歳児クラスが園庭で迫力のある走り跳びをしていました。それを見て『走りたい欲求』が止まらなくなった子ども達…。急遽縄を借りて走り跳びをさせてもらいました。場所が変われば、いつもの走り跳びのスピードも面白さも倍増して認定こども園の先生たちもビックリ。いっぱい褒めてもらって嬉しい子ども達でした。
さて、藍の生葉染めの工程は、まず子ども達に生葉を集めてもらって、それを水と一緒にミキサーに入れ、5秒程度回し(ポイント①)、できるだけスピーディに水切りネットで濾します。次に濾した液体だけをなるべく空気に触れさせないようにハンカチの入ったナイロン袋に入れて、空気を抜きながら口を縛り(ポイント②)、5分程度ナイロン袋に入ったハンカチを子ども達が揉むというシンプルなものです。
因みに、藍の生葉は色素がとても薄いので、綿ではなくシルク混のハンカチ(45㎝角)を使用しています。この見慣れない生地の感触を子ども達は「きらきらで、さらさらしてる」と教えてくれました。
前回のインド藍でのバンダナ染めで『藍=青く染まる』は理解していた子ども達でしたが、自分の手でモミモミしていく内に段々と袋の中のハンカチが化学反応によって薄い緑色から美しい空色に変わっていく不思議さに大興奮!「うわぁ!だんだん青くなってきた!」「すごい!」などの声がたくさん聞かれました。
その後、ナイロンを解き、流水で洗うと、見たこともない美しい空色のハンカチが完成!今回は時期も遅かったせいか生葉の量は少なめでしたが、染ムラを防ぐために水分量を多くしたことで、どの子も殆どムラなく美しく染めることができました。 ハンカチを干してみると、1枚よりもより色の美しさや彩やかさが際立って見えました。その後、子ども達は認定こども園の先生にお茶とお菓子を出してもらって大喜び!お礼を言って、園庭の遊具で少し遊ばせてもらってからまんまる園に帰りました。
急に朝夕が秋らしくなって、保育活動も徐々に元気さや明るさから、美しさや感性に響く保育内容に移り変わっていきます。春から色々な草木染めに親しんできた子ども達。同じ藍染めでも藍の種類や染める材料、染め方によって色や表情が全然違うこと、それでも藍は緑の葉から青色が出る不思議な植物であることを改めて体験から学ぶことができました。今回、貴重な藍の葉を分けてくださった御南認定こども園に感謝申し上げます。来年も園で育てた藍で生葉染めができますように。