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2025.01.25

自然体験研修 後楽園編

1月25日(土)、春を思わせる気持ちの良い空の下、岡山城と後楽園周辺にて、御南認定こども園と御南まんまるこども園の職員による自然体験研修を行いました。この研修は、環境学習プラザ アスエコ(岡山イオン内)所長の山田哲弘先生との協働による全5回シリーズの4回目で、今回の研修の内容を山田先生と検討した時から最も楽しみにしていた笹ヶ瀬川以外でのフィールドで行う初の試みです。

今回の研修目的は主に2つ(山田先生考案)。1つ目は、身近な自然(岡山城や後楽園周辺)の素晴らしさを再発見する、2つ目は、身近な自然の大切さを再認識する。観察ルートは、岡山城のお濠付近から月見橋を渡り、後楽園の南にある水辺のモモ君付近までです。それでは、ワンダーパワーを全解放して研修スタート!

最初に、お城の大手口(正面口)にあたる目安橋に集合すると、池の中をオオバンやカモが気持ちよさそうに泳いでいます。本来オオバンは警戒心が強く、人間に近づいてくるような野鳥ではありませんが、この池のオオバンは人に慣れているのか、我々のすぐ側を特徴的な大きな足を使ってスイ~スイ~と泳いでいました。そして、池の上の木々には冬の澄んだ空気の中、ムクドリとヒヨドリが美しい声で鳴いて、この場所にいるだけで不思議と心が和やかになるような気がします。

続いて、岡山城周辺の石垣に目を移すと、絶滅危惧種であり、冬の訪れを告げる『ツメレンゲ』を発見。山田先生によると、ツメレンゲが減るとそれを食べるクロツバメシジミチョウも減ってしまうとのこと。地球環境が変わると生き物の生態系も変わることを身近な自然の中から学ぶことができます。また、その側に立っているクスノキの葉を2つに割ってくんくん匂ってみるとショウノウの匂い(虫よけ)がすることも鼻のワンダーパワーを使って学びました。

ここまでで、かなりの時間を要してしまったのでスピードアップ!月見橋に向かいます。ここで山田先生から提案「スマホでアルパカをググってください」、そして「月見橋にアルパカが隠れているので、それを見つけてください」とのミッションが与えられました。ワンダーパワーを使って注意深く橋を進んでいくと…ありました!確かにアルパカの顔です!その正体はオニグルミでした。

月見橋を渡って後楽園周辺へ。ビワの木やスダジイ(ドングリ)について教えて貰いながら、岡山城の絶景ポイントに到着。2022年に大改修して美しくなった岡山城を眺めて…のはずが、この場所は夏になるとテナガエビが発見できるとのことで…そのままグルメ話で盛り上がりました。こんな豆知識も、休日のゆるい研修ならではです。

その後も後楽園周辺を野鳥や植物について教わったり、カマキリの卵を見つけたりしながらてくてく歩き、目的地であるモモ君がいる場所に到着。ここで新たに『色合わせ』のミッション。配布された9つの色を周辺の自然の中からチームで見つけるというゲームをしました。

実際に取り組んでみると、半径10m以内でも実に様々な色や形、植物や生き物の命の輝きに触れることができ、色探しのはずがいつの間にか匂いや手触りに興味関心が発展して、参加者からは「へ~」「ほ~」「は~」が連発していました。

そして、最後の振り返りで山田先生が言われていた自然体験のポイントとして、「発見の共感」と「それを他の人たちに広めていくこと」、また「(笹ヶ瀬川などの)身近な自然の中で自分の好きなポイントを見つけて定期的に、または季節毎に足を運び色々な発見を楽しむこと」の意義を学ばせていただきました。

モモ君から目安橋までの帰り道、気持ち良く広がる景色と美しい鳥の鳴き声に包まれる中、参加した職員の表情は一様に明るく、笑顔と笑い声の絶えない冬の散歩となりました。今回は自然の知識を学ぶというよりは、心の原風景であったり、冬の自然に身を置くことで肌感覚で太陽の温かさを感じたり、風の心地よさを感じたり、命の輝きに触れることが、その人の感性を育て、豊かにしていく…そして、それは疑似体験でなく本物の体験の中でしか得られない自然からのとっておきのプレゼントであることを学ばせていただいたように思います。

最後になりますが、山田哲弘先生は、明日も岡山県備前県民局地域づくり支援事業『桃太郎の願い 川の清掃とともに楽しむ環境フェスティバル2024』の講演会に講師として登壇される予定です。そんな大変お忙しい中、このような素敵な研修、そして地元岡山の魅力を再発見する機会をいただきまして本当にありがとうございました。

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