2023.10.19
近隣の垣根からは金木犀が香り、季節はすっかり秋を感じられるようになりました。雲一つない秋晴れの下で、3歳児クラスが5月以来となる笹ヶ瀬川プロジェクトに出掛けました。今回もワンダーパワー(五感+心)を使って笹ヶ瀬川土手をフィールドに身近な自然のおもしろさや不思議さを探しました。
今回の笹ヶ瀬川プロジェクトでまずはじめに子どもたちに探してもらったのは、「オヒシバ」「メヒシバ」という形がよく似た草です。「太い方が男の子(オヒシバ)、細い方が女の子(メヒシバ)だよ」と伝えると、子どもたちが「これは男の子?これは女の子?」と親しみをもって聞いてきてくれました。1本に穂が3つ~8つ付いており、触って気持ちよさを感じたり、こちょこちょして遊んだり、草相撲を何度もして遊んだりしました。
その後は子どもたちが、感性の赴くままに、気になるものを見つけたり、手に取ったり、虫を捕まえたりしていきました。春に見つけたヨモギやセイヨウタンポポを摘んで匂ったり、長く伸びたヘクソカズラのつるで電車ごっこをしたり、秋の七草の一つでもあるクズのつるを皆で綱引きのように引っ張ったりして遊びました。またナンキンハゼの木に緑色の実を見つけたり、キバナコスモスやセイタカアワダチソウといった秋の花を見たり、触れたりすることができました。
虫捕りでは、男の子を中心にアミを持ち、草の上を飛び回るシジミチョウを何匹も捕まえて持ったり、手で小さなヨモギハムシやナナホシテントウ、草陰に隠れているショウリョウバッタやオンブバッタ、キリギリスの仲間、エンマコオロギなどを捕まえたりして、生き物に触れる喜びを感じているようでした。
見つけた草花や捕まえた虫たちは園に持ち帰り、遊びに使ったり、飼育したりすることにしました。保育室で虫を見たり、ケースから解放して遊んだりしていると、プロジェクトの時には少し怖くて触ることができなかった子たちが、だんだんと虫に親しみをもち、触れたり、持ったりして遊ぶ姿が見られるようになってきました。
子どもたちにとって直接体験は、自然に親しみを抱き、自然物を大切にしようとする心や態度を育むことができることを改めて感じることができました。
今後も子どもたちが、花や虫のいる自然環境の中で、いきいきと生活する喜びを味わうことができるような保育を行っていきたいと思います。